VPSの運用を始めて約半年が経った。その間,色々なことを試してみて,色々なことが分かり,また色々と勉強になった。そして,現在このVPSも試行・構築から,通常の運用の段階に移ってきた。
始める前はいくらかの不安もあったが,結果として,VPSに期待した機能はほぼ実現でき,当初の目標は実現できた思う。
私の目標は,1つのサーバーで複数のドメインを利用し,外部からはそれぞれ独立なドメインのように運用することであった。そして当然のことながら,安全も必要である。
以下に実現したことをまとめる。ネットで良く知られていることも多いが,余り明確に書かれていない情報もあるとも思う。これから,VPSを運用してみようという人に多少の参考になればと思う。
例として,次の状況を想定する。
- VPSサーバー1台
- 1つのグローバルIPアドレス
- 3つのドメイン
1domain.net
2domain.org
3domain.com
実現できたこと。
- www:ドメインごとの独立なアクセス。実際は apache のバーチャルドメイン
http://www.1domain.net,https://www.1domain.net,
http://www.2domain.org,https://www.2domain.org,
など
- mail:独立メール運用:実際はpostfixのバーチャル設定
test@1domain.net, test@2domain.org, test@3domain.com
などの SSL,SMTP AUTH での独立運用
- webmail,メーリングリストソフト,wordpress やforum ソフト
などのソフトを独立domainでの利用
- ・データベースは共通のものを利用
- ・SELinuxは有効で運用
こうまとめてみると,難しくなさそうにも思えるが,一つ一つはそれなりの苦労があった。バーチャル設定は,丁寧にマニュアルを読むに尽きる。 SELinux関連では,色々不明で動かないことがあり,それの対応に慣れるまで時間がかかるものもあった。
SELinuxは私自身まだ勉強不足で,現状は試してみて動いたレベルの話しであるが,私の運用のポイントをあげる。
SELinux有効運用での私の心がけ
- yum でインストールできるものは,できる限り利用する。
- setroubleshootなどのツールをインストールして,利用する。特に
sealert -a /var/log/audit/audit.log > tmplog.txt
を実行して,tmplog.txt の指示に従う。