Let’s Encrypt

新サーバーでの新しいこととして,https 通信を行うことがあった。旧サーバーでもhttps は設定していたが,証明書として自己証明書を使っていたので,私の個人的な利用のみに制限されていた。最近の状況では,http はブラウザに「セキュリティー保護なし」と表示されるなど,接続が不安になるようになってきた。(勿論,ただ単に,ホームページで情報を公開しているだけなので,問題はないのだが。)そこで,新サーバーではweb通信は基本的にhttps を使うことにした。そのためには,公式な認証局を利用した証明書が必要であるが,幸い無料で証明書を発行してくれる,Let’s Encrypt というものがあり,これを利用させてもらうことにした。インストールの具体的説明等はいくつかのホームページがあり,それを参考にした。

certbotのホームページから,「certbot」をインストールして

/usr/local/bin/certbot-auto certonly –webroot -w /web用ドキュメントフォルダ -d メイン名

等を入力して,答えていくと,

IMPORTANT NOTES:
Congratulations! Your certificate and chain have been saved at:

と言った表示があり,証明書がインストールされた。証明書は,

/etc/letsencrypt/live/

下にドメイン名フォルダが作成され,その中に保存される。この場所は,証明書を利用する際にしばしば引用されるところである。証明書を取得した後,apacheのhttpsの設定をすれば,https 通信が可能となる。このこのサイトの証明書のパスを確認してみると,

DST Root CA X3
 R3
  pearlblue.net

となっている。このサーバーではいくつかのバーチャルドメインを運用しているので,追加の証明書を取得する必要があるが,それも上と同様なコマンドで実行可能であった。

Let’s Encrypt の証明書の有効期限は3ヶ月と短いので更新が必要であるが,

certbot renew

で全てのバーチャルドメインの証明書を(期限が30日未満の場合)更新してくれる。適宜手動でこのコマンドを実行すればよいが,cronを使って自動化する方法もある。証明書の取得は余り難しくなかったが,それぞれのソフトでこれを利用するには,それぞれ設定が必要で,苦労したものもある。証明書関連は注意深く見守る必要もあるので,しばらくは手動で行っていこう。

Apache のインストール

apache をインストールすることにした。旧サーバーではApache/2.2.15であったが,新サーバーでは,Apache/2.4.37であった。インストールはいくつかのホームページを参考に進めた。CentOs用の説明ページもいくつもあり,便利であった。その結果,比較的スムーズにインストールが可能であった。
webユーザーを設定して,httpd.conf を修正して,デフォルトでの起動を確認した。その後,バーチャルホストの設定を行った。webページ自体は旧サーバーのものを取り敢えず,コピーした。バーチャルホストは2.2と2.4では設定の方法が少し異なっていた。2.2では,/etc/httpd/conf.d/virtual.conf にまとめてバーチャルホストを書き込んでいたが,2.4では,/etc/httpd/conf.d 以下に各バーチャルホストごとに***.conf を書く方式になっていた。こちらの方がわかりやすい。

その後,プロバイダーのmypageに行って各ホストごとのDNS名に対してIPアドレスを設定した。しばらく待っていくつかのホスト名でアクセスすると,それぞれのwebページが確認できた。

今回apache のインストールについて,一つ失敗があった。それは,web用ユーザー名のことである。前回は,webユーザーとして,デフォルト名のapacheを使ったが,今回はあるページに書いてあったことを参考に,「セキュリティー保護のために?」apacheとは異なる名のwebユーザーで行うことにした。が,これは間違いであった。後で,mailman をインストールするときに,mailmanはapacheユーザーでないと,mailman自体をコンパイルしてインストールしなければならないことが分かった。mailmanは旧サーバーでもインストールして使用していたが,その時はwebユーザーとしてapacheを使っていたので,この問題には気が付かなかった。

自分でコンパイルして,インストールすることはできるだけ避けたいので,仕方なくwebユーザーとして,apacheを使うことにして,再設定することになった。ユーザー名を変えるだけの変更であったが,多くのソフトをインストールした後の,サーバー設定がほぼ完成の直前であったため,修正する部分が多く,中々うまくいかなかった。結局,最初からインストールし直すと同じ手順を辿りチェックしていく必要があった。この変更に随分と時間がかかった。

デフォルトのものは余り変えるべきでないというのが教訓であった

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