ありがとう,CentOSプロジェクト

2013年4月にVPSを契約し,それに CentOS 6.4をインストールし,このサーバーの運用を始めた。その後7年間,CentOSは特に問題なく安定的に動作し,私の当初の目的を十分果たしてくれた。満足な結果であった。CentOSには感謝をしている。

このサーバーは全く私の個人的な趣味の目的のために運用している。私はささやかなフリーソフトを作り,それを公開しているが,その公開のためのwebサーバーとしての役割が主である。また,私個人のメールのためのサーバー,友人の間で使うメーリングリストもこのサーバーが担っている。このように趣味として運用するためには,安価,もしくは無料での利用が必要である。VPSやドメイン登録は無料ではないが,比較的安価で,なんとか負担可能である。

このような私にとって,無料でOSが使えるというのは大変ありがたい。サーバーの専門家でもない私が,一人で何とか安定的に利用できる無料のOS,CentOSはこのようなOSであった。このような私にとって,昨年末CentOSの開発終了のニュースは,大変驚き,残念なニュースであった。

OSの開発・保守には多くの労力が必要なことは十分に理解できる。その労力を保護するのが著作権であり,その成果物の利用には当然,相当な対価を支払うべきものである。それを「無料で使いたい」と言うのは,ムシの良い話ではあるが,CentOSプロジェクトは,寄付やボランティアによって,その「無料での利用」を実現してきた。そして,私はその恩恵にあずかってきた。恐らく,資金的な問題で,プロジェクト終了になったと思うが,社会的状況を考えれば,そのことも仕方ないこととも思う。

CentOSの終了とともに,「私のサーバー運用も終了」とはいかないので,次を考える必要がある。幸い,Oracle Linuxがそれを担ってくれそうな気がする。ここ数日,旧サーバーにOracle Linuxをインストールして,試してみた。その結果,CentOSとほぼ同様に運用が可能であることが分かった。Oracle Linux はRed Hat互換をうたっているが,CenntOS互換とも言える。今後は,CentOSの代わりにOracle Linuxを使うことになると思うが,Oracleも,長く無料であって欲しいと思っている。

CentOSからOracle Linuxへ

2013年4月にVPSを契約し,それに CentOS 6.4をインストールし,このサーバーの運用を始めた。その後7年間,CentOS6は大きな問題もなく,安定した動作をした。当初の期待通りであった。そのCentOS6も残念ながら,昨年の11月末にサポート期限が来て,更新が必要となった。CentOSへの信頼から,最新のCentOS8をインストールして,更に運用を続けようと考えた。11月から別のサーバーに,CentOS8.3をインストールしそちらに,12月8日にサーバーを移転した。そこでの長期の安定的な運用をしようと考えたが,皮肉にも丁度その日に,CentOSの開発終了のニュースがあった。CentOS8のサポートは2021年12月で終了とのこと。残念なニュースであったが,社会的な状況も推測すれば,仕方ないと思った。

次のOSをどうするか。色々考えてみた。昨年12月移転後,サーバーは順調に動作していたので,できればこのまま使い続けたい。しかし,そうもいかないので,移行が簡単で,更に長期安定なものを探すことにした。まず,移行が簡単であると想像されるCentOS Streamを考えたが,長期に安定的な運用という観点からすると,少し不安があった。CentOSからの移行先を,色々調べるうちに,Oracle Linux が良さそうに思えてきた。ただCentOSに比べればネットでの情報量が少ないので,設定等で迷ったときに,苦労するかも知れない不安はある。ただ,Oracle Linux はRedHat互換をうたっているので,当然CentOSともかなりの互換性があり,運用も同じように可能な感じもする。

幸い,旧サーバーの契約期間がまだ3か月残っているので,旧サーバーを使って試してみることにした。CentOS8のインストールでは,色々失敗をして,結果として,運用まで1か月程度の時間が掛かった。しかしその経験を生かせば,もっと短期間でOracle Linux のインストール・設定・運用ができるかもしれない。もしそうなら,Oracle Linux に移行することにしよう。他方,かなり難しければ,そのとき,CentOS Streamへの移行を試すことにする。いずれにしてもOracle Linux インストール・設定・運用の結果を見て,移行OSを決めることにする。

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